景気の良し悪しと転職の関係性について

「景気が悪くなると転職活動も難しくなるのではないか」と思っている人は少なくないのではないだろうか。ところが、景気の良し悪しと転職者の割合はあまり関係がない。好景気の時も不景気の時も一定の人数が転職を成功させている。実際、完全失業率と違って、転職者比率は景気の動向に左右されず、1990年代からずっと4~5%を推移している。

ただ、好景気の時と不景気の時では転職者を採用する企業の顔ぶれに違いがあることは知っておきたい。好景気の方が転職しがいがあるように思えるかもしれないが、不景気の方がむしろ企業の良し悪しを見極めるのに適したタイミングなのだ。なぜなら、景気が悪くなると全体の求人数は減る。転職者の人数に大きな変化はないといっても、これは事実である。しかし、そんな時にも求人を出せるということは、それだけその企業に体力があるからだと言えるだろう。

景気が良いと売り手市場になるから、転職者に人気の企業も人気企業ランキングの上位に並ぶような顔ぶれになる。こういう時は、人気企業ほど知名度がない企業の場合、採用活動が思うように進まないものだ。そこで、そういう企業たちは好景気の間に体力を蓄えておき、ほかの企業の採用活動が緩慢になる景気の悪い時期に採用活動を活発化させるのである。つまり、不景気の時に積極的に採用活動を展開する企業なら、この先大きく成長する可能性があるということだ。

とはいえ、最終的には自分がどんな仕事をしたいのか、どんな場所で力を発揮できるのかを考えて、転職先を選ぶことが大切である。

※本記事を書くにあたり参考にしたサイト⇒不景気時も怖くない!転職のすすめ(http://fukeiki-tensyoku.com